『黄雷のガクトゥーン』感想

今年初のゲーム感想です。

昨年末からちょくちょくプレイして、つい先日プレイし終えたので、その感想です。

ちなみに、ネタバレはなるべく控えているつもりですが、もしかしたら軽いネタバレになっている部分はあるかもしれません。

以下、感想。。。。

 

スチームパンクシリーズ初の学園モノだけあって、このシリーズにあって珍しいとても明るい雰囲気の作品です。

体験版をプレイされた方は分かると思うのですが、一章はこれまでのシリーズ作品と同じような行き詰まったような閉塞感漂う重い雰囲気ではあっるのですが、二章以降は暗い雰囲気は鳴りを潜めかなり明るい雰囲気になっています。

 

明るい雰囲気になったと一口で言ってはいますが、それは表現方法や言い回しなどの作風が変わったということではありません。

ただこれまでと違い、基本的に登場人物が若く活気があり、シナリオも”学園”を舞台に”青春”をテーマにしているに相応しいものになっています。

なので、物語全体は言うに及ばず、各章毎のお話も過程はどうであれ、終わりに希望が持てるものばかりで、全体を通してすっきりとした気持ちで読み進めることができます。

なので、これまで重い雰囲気の作品が多かったこともあり、かなり新鮮でした。

 

このガクトゥーンという作品は上記の通り明るい雰囲気で、後述しますがキャラクターも魅力的な作品なのですが、最終章が駆け足気味でやや物足りなかった印象があります。

なまじ、それまでの章、特に序盤から中盤までは凄く丁寧に筋道たててストーリーが進行していたこともあり、余計にそれが際立ってしまっていたように思います。

この物足りなさは物語の展開や描写という意味での物足りなさだけでなく、その影響でほとんど掘り下げられることもなく終わってしまった人物や、設定の重要性物の割にほとんど出番のなかった人物が出てきてしまったことも含んでいます。

なので、この物語の惜しかった部分はどうにもならないので、せめて端折られてしまったキャラクターのフォローが何らかの形であると嬉しいですね。

多分、webノベルやユーザー参加規格の特典、FC会誌等で多少のフォローはあるとは思いますが・・・。

 

キャラクターの魅力についてですが、全力で書くとかなり長くなりそうなので、ここでは主人公のテスラとヒロインのネオンを中心に書いています。

 

まず主人公のテスラですが、ある意味”矛盾”の塊のような人物ですね。

例えば、テスラは基本的には自称72歳らしく枯れた言動が多いのですが、海回を始めとしてちょくちょく暴走はっちゃけたりします。

これ以上書いてしまうと本格的にネタバレが怖いので書きませんが、先の例以外にも色々な面で矛盾を孕んでいるキャラクターです。

その上、不器用で空気が読めないところがあるので、言動が本人は至って真面目な分、周りとの反応のズレが面白かったりします。

これらを全てひっくるめた上での、だからこそのヒーローであり、下手をすると嫌味な完璧超人になりそうな雰囲気すらある言動が、逆に親しみやすくユニークなキャラクターになっている気がします。

 

ヒロインのネオンはひたすら”可愛い”の一言につきます。

まず、人前だと割りとしっかりしている(抜けているところも多いですが)反面、テスラに対してはやや子供っぽい言動が見られるのがギャップがあって可愛いです。

それに加え、表情差分の多さも相まってころころ表情が変わるのがまたイイです。

更にダメ押しで一色さんの声や演技も破壊力が凄まじく、気が付けばニヤニヤしてしまっていたりするくらいに可愛いです。

また、ネオンもテスラ程ではないにしろ不器用なので、この不器用な二人のやや噛み合っていない関係性が楽しくて仕方がないです。

 

その他の登場人物もネオンの友人達や統治会メンバーを始め、各々のキャラがしっかり立っていて、しっかりとした目的意識を持ったキャラクターも多く、互いに影響しあっていたりと、いなくても問題ないキャラクターが一人もいないのが良かったです。

そんな中でもパパやフラタニティの面々がネタ的にも美味しかったりするのですが、その中でもやっはり、速度マンヴァルターがネタ的にもキャラ的にもいい味だしていて、出番の割に輝いていますね。

ある意味、一番微笑ましい奴ではないでしょうか。

 

スチームパンクシリーズと言えば、エロくないエロゲを通り越して、モザイクすらないことが多いことで一部では有名ではありますが、本作ではいつもと比べるとエロゲらしくなっています。

主に描写や物語の展開等の文章面で、ヴィジュアル的にはモザイクが一切ないのは相変わらずですが・・・。

 

 

初回限定版についてくる予約特典ドラマCDですが、今回は女の子用を選びました。

このドラマCDが事前の想像の通り、好き勝手言ってて笑える内容で面白かったです。

と言いますか、あらすじを見てもらえれば分かると思うのですが、女の子用とは名ばかりの、ただ野郎が集まって下らない雑談をダベっているだけなので、ある意味こっちの方が男向けな気がします。

システムボイスや着信ボイスはともかく、本編には出てこない『統治会メンバーの技名叫びボイス』(こっちは未聴ですなのでイメージですが)もあるので、実際に女の子用と言っていいものなのか、割りと疑問だったり・・・。

ただ一つ言えるのは、”女の子用”とはなっていますが、男が買っても全く問題ない内容なので、店頭で見かけても特に気にせず購入しても問題ないです。

 

 

本作からスチームパンクシリーズを初めてプレイする人へのオススメ度で言えば一長一短な印象です。

何故なら、重い話が多い本シリーズにあって、本作は全体的に明るい雰囲気の作品なので、雰囲気で言えばとっつきやすいと思います。

ただし、他の作品と比べてもこの世界独自の専門用語が比較的多く出てくる印象が強く(しかもサラッと)、理解し難い部分がそこそこあるとは思うので、一から十まで理解できないと嫌と言う人にはややオススメし難いです。

逆に、多少意味がわからないところがあっても、シナリオが面白くキャラが良ければ問題ないという人であれば、なんの問題もなく楽しめると思います。

一応、専門用語辞典もあるのですが、ニュアンスとして理解した方が良いモノもあったりするので(黄金瞳に関しては特にそんなイメージ)、初プレイで専門用語辞典を駆使したとしても意味を深く理解できるかと言われるとやや疑問です。

むしろ、一度でも過去作をプレイしていると新たな発見ができたり、深く理解する助けになったりすることもあったりはするのですが・・・。

 

もともとこのシリーズの作品は各作品毎に完結するので、各作品で作中世界に与えた影響といったような間接的な部分での繋がりはあっても、直接的な繋がりは薄いです。

例外的に、作品外のwebノベルやFC会誌といったゲームとは違う媒体で他の作品の登場人物が別の作品に出てきたりすることはあります。

そうはいっても、基本、そういったことはあくまでゲーム外の話で、ゲーム内のシナリオを楽しむ上で与える影響は少ないです。

なので、どの作品から始めても問題ないようにはなっているのですが、上で触れている通り雰囲気の観点から言えばかなりオススメできるのですが、専門用語や世界観もある程度理解して楽しみたいと思うのでしたら、他の作品を1・2作プレイしてからの方がいいかもしれません。

 

ちなみに、過去の作品を知っていると、ニヤリと出来るセリフがあったりするので、本作をプレイし終えて本シリーズに興味を覚えたのなら、色々と手を出してみると良いかもしれません。

シリーズ作品それぞれが個性的で、本作とはまた違った楽しみがあるので新鮮な気持ちでプレイできると思います。

そして、それらをプレイし終えてから再び本作をプレイし直してみると、作品の理解度も変わって新たな発見ができて2度美味かもしれません。

 

まとめ


スチームパンクシリーズ初の学園モノということでしたが、プレイしていて楽しくなるような雰囲気の作品でした。

過去作と比べると、登場人物に悲壮感が漂っていたり負の感情に満ち満ちているということがあまりない上に、テスラというヒーローがいるためプレイしていても重苦しさをさほど感じることがありませんでした。

これまでの作品に多く見られた鬱々しいシナリオと雰囲気はそれはそれでシナリオに重みがあっていいのですが、どうしても読後は胸が締め付けられるような、全身が重くなるような疲労感がありました。

そういったこともなく、良い意味で軽い気持ちでプレイすることができた本作はとても新鮮で、スチームパンクという世界観の懐の深さの一端を見たような気がします。

 

余談ですが、本作の売れ行きが好調らしくお店での在庫があまりないらしいので、興味がある方は見かけたら早めに購入されることをオススメします。

初回版の特典がかなり充実しているので。

その特典ですが、サントラはいつもの如く素敵なBGMやOP・ED曲が詰まっていますし、資料画集もキャラに対して桜井先生の一言コメントや描き下ろしのショートノベルがあるので、一見の価値アリです。

 

 

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